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街並みの美学



日本人は家を塀で囲む.
家と外が,内部と外部を空間として分ける.

しかし,ヨーロッパでは都市が内部である為,家の回りにそんな塀は建てない.
家の前の道路は,内部空間であり,洗濯物も干せるし,庭のように椅子を持ってきてお茶が飲める.
そのようにして,毎日大切に使っているからこそ,全体としての美しい景観を保っている.

著者は日本とヨーロッパの実例を比較しながら,
道路の幅(D)と家の高さ(H)の関係を分析している.
D/Hでどのような空間が居心地がよいのが,
まあ,具体の数字は本を見直しながら覚えていきたい.

この本を読んでみて,道路の設計が街並みに大きく影響していくのだなということを再認識した.
実際,道路の線引きをする時は,法律に違反しない範囲で,宅地を多くとれるように設計されることが多いと思う,
果たして,それでいいのかと思ったりなんかして.

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LANDSCAPE DESIGN (ランドスケープ デザイン) 2010年 08月号 [雑誌]



この本で16ページから紹介されている海士町にとあるサークル?「GSDy」のイベントで行ってきた.4月に同サークルのシンポジウムでStudio-Lの山崎氏と下條村の伊藤村長の講演を聞くことができた.私は学生時代に東北地方でまちづくりを行っていたが,そこでの経験で幾多の悩みにぶち当たっていた.例えば,「どうやったら高齢化した町に若者を呼び戻すことができるのか?」や「どうやったら小さな町でも産業を興し,食っていくことができるのか?」など頭の中はぐるぐるぐるぐる.彼らはそんな悩みを見事解決に結びつけていた.もう,海士町に行かずにはいられない.今回は色々な方々に会うことができたので,その感想を少しずつ書いてみます.

① 町長と松前課長,つまりバカ者
この町は確実に成功への軌道に乗っているし,このまま行けば何の心配もない.松前課長の今までの活動を聞いてそう思った.しかし,町長への質問タイムで,誰かが「成功の一番の秘訣は何ですか」と質問した時に,町長は「まだ,成功だとは思っていない」と一言目でばっさり言いきったのは印象的であった.この気持ちが次から次へとアクションを起こすエネルギーになっているのだろう.55歳から島へ帰っての挑戦.課長の努力.ハンパない.

② Iターンの若者
次にIターンの若者たち.ここでの人たちは,学生時代にパッカーとして出会った旅行者たちと同じ雰囲気を持っている.彼らは海士町に沈没しているのだ.都市での仕事に疑問を感じ,一度,今着ている服を脱ぎ捨てて,海士町で心豊かに生活をしている旅人だ.旅人は,進む方向を自分で決める.自分で決めるからこそ,責任を持って生きている.小さな船に乗って彼らはゆらゆら櫂を漕ぎながら航海を楽しんでいるようだった.仕事と生活のバランスを舵取りしながら.彼らの船はハンパなく素敵だ.

③ Studio-Lの西上氏,山崎氏,つまりよそ者
やっぱりプロはすごい.そう思うことが多い二日間でした.西上氏はまるで島中のみんなが友達のようでした.もちろんそこまでの葛藤や努力もあり,そのお話を聞けたのはプラスでした.感謝します.今は島に住んじゃって,島への愛はハンパない.そして,山崎氏.一番島を楽しんでいる.我々が海で泳いでいると,「気持ち良さそうだな~,僕も着替えないけど入っちゃおー.」と.取れたてのうにと岩ガキを頂くとすぐにつぶやく.仕事の楽しみ方,勉強になりました.ハンパないです.


こんな素敵な街が日本にどんどん増えれば良いのに.幸福とは何かを考えさせられました.

日本の風景・西欧の景観―そして造景の時代



著者オギュスタンベルクは地理学を専門とするフランス人である。日本での教職活動も長く、西欧と日本を比較することで日本の風土学を発展させた。この本も、人が風景というものをどう捉えてきたかを時間軸に沿って、西欧と日本、2つの視点から論じている。和辻哲郎の「風土」をもっと実践的に見た本という印象。


 個人的に面白かったのは第六章「都市から都市風景へ」
隅田川とセーヌ川は姉妹河川である。しかし、人がこの川に対して行ってきたアプローチは真逆である。セーヌ川はパリの魅力としての位置を保っているが、隅田川は東京のもっとも情けなくて醜い場所になってしまったと筆者は言う。川に対し、セーヌ川は建築的・記念碑的な扱いを受けてきたが、江戸っ子は隅田川にそれらを求めたりせず、自然な土手を求めてきた。しかし、高度成長期に入りその土手は高速道路になってしまったり、民間に売られたりと川に近付けない状態になっている。

自然を征服して風景を造ってきたヨーロッパと、自然をそのままに近い形で風景を造ってきた日本。そのままにしたが故に河川や湾岸、運河は整備がしやすい。20世紀の経済第一主義が古来からの日本人としての精神を忘れさせ、風景を一気に破壊してしまった。近年、環境重視の声でこのような過ちをしないような動きはあるが、一度失ってしまったものを取り返すのは難しい。大阪の道頓堀なども頑張ってはいるが、新しく整備されたものがどうも上辺だけの美しさに移ってしまう。


最終章で造形の時代の幕開けについて語っている。環境が少しずつ芸術作品になってきていることを、肯定的に論じている。この本が出版された1990年から20年近くたつが、間違いなく環境というキーワードが叫ばれることは多く、ランドスケープは着目されるようになってきたのではないでそうか?(20年前のことは知らんけど。。)より良い環境に暮らしたいというのは昔も今も変わらず、良いの定義が時代や風土によって全然違うという認識を深めました。
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