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地域の力 大江正章


今,頑張っている‘地域’を紹介してくれている.
頑張り方は地域によって様々である.
農業,林業等の第一産業,衰退しつつある商店街が仕掛けるイベント等,交通を活かし良好な住環境の実現などが紹介されている.どの地域においても,頑張っている人は生き生きしているのだろうと,活字からでも伝わってきた.著者は「生き方仕事への倫理観と適切なビジネス感覚をもち,当該の地域出身であってもなくても,いま暮らすところをふるさととして愛する気持ちと行動」が大切であると述べている.正に,その通りで共感する.地域でビジネスを起こすのはかなりのリスクを伴うものだと思うが,アイディアを形にしていき,その地域が元気になっていくことに一役買えたのであれば,それはすごく幸せなことだと思う.
あー,まちづくりしたーいと刺激される本である.

東京から考える




この本は東京の様々な地区におけるイメージについて,
社会学者である北田暁大と哲学者である東浩紀が対談したものである.

私は東京に住んだことがないので,
読みながら実感することはなかったけれども,
東京が抱える問題や発展の経緯を知ることができた.
東京に住んでいる人が読めばなお面白いと思う.

都市がテーマパーク化してしまい,且つ,そこにテーマが見当たらないことを二人ともおそれている.
テーマパーク化にはシミュラークル的テーマパークと人間工学的テーマパークがあるという.

シミュラークル的テーマパークとは,よく不動産会社が開発した地区につけそうな「~丘」とか「~台」というもののイメージである.
セキュリティーやバリアフリーがばっちりであるが,果たして今までその土地が持っていた過去の歴史,住民の思い出をそこからどれだけ感じることができるか?
外観の綺麗さを追い求めるあまりにその街の面白さがない.
五十嵐太郎さんが「10+1」の中で,ピョンヤンこそが美観論者の理想郷であると述べているらしいが,正にそういった感じの街.

人間工学的テーマパークとは本文では「ジャスコ的」としている.
どこの街にも同じジャスコがあるように,同じモノを創るが為に街の個性が失われていく.
アキバは電気街としての個性を持っているが,そこにヨドバシカメラができることによってその電気街が消滅してしまわないか?
このように駅のすぐそばに大型量販店ができることを都心内郊外化といっている.

都心内郊外化によって,街の個性が全く見えなくなるのではないだろうか?
どうやって街の歴史を認識させる仕掛けを残すか,
世界中おんなじことで悩んでる都市は多くあるのだと思う.

地域再生の経済学



正直,この本は読みにくい.
マズローの自己実現理論,ワグナーの財政学に触れ,
地域の在り方を説明しているが理論から結論を持っていくのに飛躍を感じてしまう.
それは私に知識が足りないからだろうが,逆に言えば素人向けではない.

一つの疑問を抱いた.
「情報を動かせば,ヒトの移動も抑制される.(中略)ヒトが移動しなくなると,人間と人間との継続的触れ合いは増加する.人間の流動性が低下し,地域社会での人間の絆が復活する」
と最終章で述べているが,私の考えは全く逆である.
人間の流動性が低下し,地域社会での人間の絆はますます希薄になるのではないだろうか?
家から出なくてもすべてが済んでしまうからである.
今,NTT西日本がイチローを起用しテレワークのCMをしているが,家から出ることもなく仕事ができ,更にそれがECOだとまで謳っている.
これで,どうやってコミュニケーションが生まれようか?
コミュニケーションなくして地域の絆が芽生えるだろうか?

一方で,こうなって欲しいと思う自分の理想像がスウェーデンのストックホルムから100キロほど離れた小さな町を例に書かれていた.
その町民は田舎だから物価が高いと不平を言う癖に,絶対ストックホルムに買い物に行かない,なぜならそんなことをしてしまうと,地元の商店が潰れてしまうからだ.
さあ,これが日本でできるかと言ったらまず不可能だろう!
一円でも安いスーパーに行くように主婦はできているし,
夜遅くまで仕事をしているサラリーマンは24時間営業のコンビニで買い物をするしかない.
如何に地元に金を落とせるか,そんなことを考えている人は多くはないだろう.


最後に,この本の最終章は是非読んでみてもらいたい.
日本やヨーロッパにおける地域再生の例が多く書いてあるし,
どれも有名だと思います.

新日鉄VSミタル


ミタルという名前だけは聞いたことがあったが,鉄鋼業界についてはほとんど何も知らない.この本には,ミタルの生い立ち,成り上がりから,新日鉄社長の三村氏の必死の防衛までを描いてあり,現在の鉄鋼業界再編の成り行きを見ることができる.NHKスペシャルの取材を本にしたものだ.

ミタルはインドのラージャスターン州チュル県にあるサードゥルプルという小さな町で生まれた.家庭は決して裕福な方でない.彼の原点はこの故郷にあるとNHK取材班の井上氏はプロローグで語っている.世界で5番目の長者(2006年度)になっても,まだ,働き続ける彼のハングリー精神はこの貧しい故郷を必ずや裕福にするのだというところに起因し,本編で描かれている彼の働きっぷりは決して常人に真似のできるものではない.

ミタルスチールは世界最大の鉄鋼メーカー,アルセロールを買収し,アルセロールミタルという社名の元,世界最大の鉄鋼会社になった.生産量は多くても粗悪な鉄鋼しか作れないと評判が立っていたミタルだが,この買収劇によって,技術力までも手に入れてしまった.彼らが次に欲しいのは世界の自動車に用いられる亜鉛めっき鋼板など優れた技術を持つ新日鉄であることは間違いない.そこから,シナリオのない経済ドラマが始まる.

この本を読んで,真のグローバル化とは何かについて考えさせられた.日本のモノヅクリを支えて来た日本の一流メーカーがそう易々と買収され,今まで日本の先人たちが蓄積してきた技術力を持って行かれたくはない.その為には,株主が,その株を持つ意義をしっかり考えなければいけない.投資金を得る為に上場したが,上場したが為に外資に買収されたではお話にならない.日本の技術力は誇るべきものであり,日本人はもっとMade in Japanに拘ってみても良いのかもしれないと感じた.

サバがトロより高くなる日



世界中のシーフードがどの季節でも日本の食卓に並ぶ。
商社さまさまでこんなに色んなお魚さんを食べることができる。
しかし、そんな幸せな食卓も長くは続かないかもしれない。

この本を読んだ後、自分はいったいどのお魚さんを食べたらいいのかわからなくなる。
マグロ、タラ、イカ、タイ、エビ、シシャモ、アサリ、サザエ・・・・・・
すべてのシーフードが各々問題を抱えている。
乱獲・不正表示が問題の二大巨頭である。

・乱獲
絶滅するとわかっていても他人が漁獲を辞めるまでは自分が辞めるインセンティブ(動機付け)は
働かない。
経済学は「共有地の失敗」と評される。
この問題を解決するには、個人、又は各国の幸福最大化を考えるのではなく、
世界の人びと、国々が協調することが求められる。
政府による国際会議や各国同士の協調なくしてその種の絶滅は防げないであろう。

共有地の失敗の他に、情報もキーとなる。
例にあげているのは「サメはガンに効く」といった、とある会社の商業戦略である。
サメが本当にガンに効くのか定かではない。(批判的に捉えた方・・・・・。)
ガン患者を抱える家庭では藁にもすがる想いで、サメの軟骨にすがるであろう。
そして、良い情報のみが早いスピードで世界中に伝播し、乱獲が拡大する。
その情報が正しいか判断するのが重要だと書くのは簡単だけど、実際は無理でしょう。
悪徳な商業戦略は地球の為にやめましょう。


・不正表示
まず、びっくりしたのが皆さんが食べておられるシシャモはシシャモじゃないかも。
カラフトシシャモとか呼ばれる別物らしいよ。
世の中そんなもんだ。

北朝鮮産のあさりと日本産のアサリが同価格で売っていたら後者を何の迷いもなく買ってしまうもの。
なんとなく。
企業からしたらなんとかして法律ギリギリのところで日本産と表示したいのだろう。
こればかりは企業の理性に頼るしかない。
静岡出身の自分としては静岡の食品業者の不正表示が多くショックである。



この本を読んだあと、自分に何ができるか考えてもイマイチ思いつかない。
とりあえず、お魚さんがピンチだ。
感謝して食べよう。。。。。


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